わたし、生きてないっぽい
生命という存在
存在が現象
現象の風化
ふぅっと風が吹けば消える灯火
わたしはきっと、すでに燃え尽きた灰
外出時の忘れ物とか物事の諸々の健忘が酷いのは、現実感を失っているかららしい。主治医にそう言われた。
単に言葉で説明すれば、離人感・現実感消失症らしい。たしかに時々、視界が実際に本当に色褪せてみえるときはある。眼圧とか視力の問題と思ってたけど脳に問題があるみたい。
そんなことすらどうでもいいが。
でもたしかにな。恵がいなくなってから、思えばあのときから、わたしは死んでいるように思う、身体的に死ぬのも時間の問題な気がする。すでに心は死んでいるんだと思う。全てが無意識で、虚構にすら感じる。
わたしの存在は現象にすぎないみたいだ。
現実を生きていないっぽい。逐一言葉を紡いだり写真を撮ったりしているのは、無意識になんとか存在しようとしているんだろうけど、本当に現実的じゃない。
たぶん本当にいつかいなくなると思う。
直近ではないはずだけど、忘れた頃には文字通り誰もが忘れていると思う。死ぬとかいうビッグイベントとしてじゃなくて、風化していくんだと思う。
わたしが恋人をつくらないのは、いもしない相手のため。愛したらさすがに死に対して少しは胸が痛んじゃうでしょ。
仮にわたしがいなくなっても、1年くらいで全員忘れると思う、これガチ。「そんなことないよ」の振りじゃなくて、実際本当にそうなるよ。言わせないしね。言うくらいだったら行動しなよって話だし。ちりつもで風化していくわたし。灰のくせにちりつもなんて言葉は、おかしな話だけど。いつの間にか全てが手遅れになる日がきっとくる。楽しみにしておこう。わたしもそうする。
これらの言い回しが自分自身の体験に現実感が無いのを裏付けている。
なかなか丈夫な身体だけど、フラグで本当に心臓止まったりして、フフフ、冗談。
朝はくるだろうか。
わたしには関係ないか。
全部悪い夢かもしれないしね。
せっかくだから、夜くらいはいい夢みてね
おやすみわたし
夢現、生きる屍の戯れ言。