妄信ばかり得意だ。
愛してると言って、「ウソつき」「軽い気持ちで口にしないで」などと言われたら、当たり前に一瞬で悲しい気持ちになってしまう。それが分かっていて、周りの人にそういう態度を取ってしまう。
もしかしたら悲しい気持ちになるかもしれないのに。
相手が口にする「愛してる」が、本当であってほしい。本当であってほしいのにどうして拒否するような言葉を言ってしまうんだろう。どうして蔑ろにして、踏みにじってしまうんだろう。
大切にしたいのに、言葉もその人もその人の色んなことも。
自分の言う「愛してる」は絶対に正しくて、他の人の「愛してる」が正しくないと思い込んでしまうのは、単に怖いだけなんだろうか。
信じて裏切られるかもしれないことが、何も定まらない未来が、何が起こるかわからない可能性が、移りゆくその感情が。
期待することや信頼することが、本当に難しい。少し先の未来でさえ誰にもわからないから、わからないことは高いのだ。価値のついていないことに価値をつけるのには、たくさんのエネルギーが必要だ。
「愛してた」が美しい。
いまとこれからの「愛してる」が美しくなるようないまとこれからを作りたいとどこかで思っている。
「愛してる」を愛することができるようになりたい。
もしもわたしのことを愛してくれる人がいるなら、それを否定しないであげたい、受け取れるような自信がほしい。
わたしだって愛しているのだ。