はーぁ、きみのこと、
カレーは辛口より甘口だって、
猫より犬派だって、
知らなかった、今までずっと。
愛してるって、口を衝いて出ただけの軽率な言葉だったらいくらでも誰でも吐けるんだよ。だからいつも自分だけが真剣なのが悔しい、ふざけんなよ。などと…
午前5時に新宿歌舞伎町を初めて歩いた時からずっと、東京は不気味だと思ってた。でもどこか居心地のよい場所に今も違いは無い。大衆に紛れられるという点がそう感じさせるんだと思う。
リストカットするみたいに地球を切ったらドバドバ溢れ出るのって、たぶんきっと人間だよね。甘ったるい糖衣錠が脳を操作してるんだったらぼくの思考はもう止まってしまってもいいと思う、だって自分で考えなくなったらそれはもう死んだということだから、永遠に。
とびっきりの愛を頂戴な、綺麗なキラキラしてるダイアモンドみたいな、あるいはその原石でも(ぼくが磨きますから)。
まるでサファイアみたいなあの人と、まるでルビーみたいなあの人が美しい人生を成すことほど美しいことはないんじゃないだろうか。ダイアモンドは太陽くらい眩しくって無くなってしまったらなんだかどデカい穴が開く気がして。勘弁してよねそんな大きな存在でいるなんて、でもそういう所が好きなんだーと誰もが言う世界。
そして、それはもう失神するくらいにとんでもなく美しい存在に出会った時、それは人生のピークでありそれ以上の喜びはないという意味で不幸だ、たぶん。
だから、あえてダイアモンドを手に入れないという生き方をしたい、などと説いていたらどうせどこかの昔の偉い人がすでに言ってたりするから考えるだけ無駄ってこと。
爪がピキっと割れてしまった。
「だからわたしは犬派なんだぁ。」
笑いながらそう言ったきみのことがやっぱり愛しくなるだけでした。