中原ぬこさん

言葉で遊びましょう

アンノウン

 

家族は、わたしが市販薬を乱用していることを知らない。
何千錠も飲んでいることを知らない。
高校2年生から飲んでいて、いまは薬物依存症であることを知らない。

わたしが喫煙者であることを知らない。
わたしの病名を知らない。
病院から何種類薬を出されているかを知らない。
どのくらいの頻度で行っているのかすら知らない。
わたしが悲しくなってよく泣いているのを知らない。
2019年の1月に100錠飲んで自殺企図したことを知らない。
いまも時々腕を切っていることを知らないし、
将来にどれだけ絶望しているかも知らない。


わたしについて家族は何を知っているんだろうか。何か知りたいのだろうか。
わたしだって、彼らがわたしに何を思ってるのかを知らない。
知るということがこれほどにとても難しいことは知っている。


彼らが見ているわたしは虚像だということを、彼らは知らない。

本当に、うんざりする。