中原ぬこさん

言葉で遊びましょう

 

あといくつ残っているか確認する錠剤

読み途中に挟んだ栞、もう数ヶ月開かれていない本

チープな道具で描いた水彩画がまるで小学生の夏休み課題みたいな出来だった

シャッターを切られるほんの一瞬前、少し恥ずかしくなる、相手の瞳にどう映っているだろう

中高時代の文化祭の出し物やクラスメイトの名前や部活などの思い出を、段々覚えていられなくなっているのは、それはもしかしたら脳へのダメージを施しすぎているからなのかもしれない

自然と身につく知識と、能動的に身につける知識は全然違う
どちらも半分ずつ、保っていたい、あるいはこれから身につけていきたい
キャパシティがまだ満タンじゃない内に、きっと脳が崩れ始める前に

 

海辺を歩いた砂浜の感触や、規則違反ながら乗って揺られたバスの振動や、窓から傘立てを見たときの会話や、自分と向き合ってくれた人の鋭くて温かい視線や、それを受け取った時の不安と覚悟

 

1年前の、少しだけの思い出です